周りの人“補聴器を使って欲しい”
聞こえの相談に来店する場合、ご本人だけではなく息子さんや娘さん、時にはお孫さんやお友達が一緒に来店することがあります。高額な買い物のため心配でついてきたという場合もありますが多くの場合、同行した人はご本人に“補聴器を使って欲しい”と思っています。
最近は難聴によって『認知症』や『うつ』を発症するリスクが高まると注意を促すTV番組や雑誌の記事を目にします。周りの方が会話に困難を感じていたり、声を掛けても返事がないことを不安に思っていたり、TVの音量が大きいことで困っていたりして、聞こえを改善することでリスクを回避できるかもしれないと期待しているかもしれません。
ご本人“まだ補聴器は必要ない”
そこでご本人が聴力の低下を自覚し、聞こえの問題に前向きに対処してくれると良いのですが、中には“まだ補聴器は必要ない”と思っている人もいます。
聞えていないのを「相手がハッキリ話さないから聞こえない」「聞こえなくても別に不自由はない」「TVに字幕が出るので困らない」と言って深刻に考えていない場合もあります。
聴力を測定し状況を説明すると健聴者と比べると聞こえていないと分かってくれるのですが補聴器は必要ないと言うのはなぜでしょう?
補聴器の装用をためらう10の理由
補聴器メーカーのオーティコンが聞こえづらさを感じたとしても『補聴器をためらう理由』をまとめています。それによると
- 聞こえているから、現在のままでよい
- そんなに聞こえは悪くないから助けはいらない
- まだ若すぎる
- もう年を取りすぎている
- 補聴器は高すぎる
- 安価な製品を試したけれども、機能しなかった
- 補聴器は、操作が面倒
- 補聴器は、目立つし格好が悪い
- 補聴器は耳の中でキンキンしたり、ハウリングが起きる
- 補聴器は役立たないとみんなが言っている
というように様々な原因が上げられています。詳細についてはリンク先のページをご確認ください。
難聴は人間関係に影響を与えます
上記のような理由があったとしても、私達は難聴が補聴器で改善できる可能性が高い場合は補聴器の使用をお勧めします。 音が聞えないと車や自転車が近づいてきても、人が呼び掛けても気が付けない場合があります。危険を回避するためにも聞こえの改善は重要です。
また、難聴をそのままにしておくと会話が億劫になってしまい、社会的な活動への参加を避ける傾向があります。近しい人とのコミュニケーションが減少し意欲や活動の減少、不満や孤独感を感じる場合もあります。
聞こえの改善によりネガティブな要因を軽減することができるのであれば、それは非常に意義のあることだと考えています。
補聴器は人のため
補聴器を購入していただいたお客様から「メガネは自分のためにするけれど、補聴器は人のためにするものだね」と言われたことがあります。
初めて来店した時は、ご家族が少し大きなこえでハッキリと話してくれれば補聴器は必要ないと考えていましたが、補聴器を使うようになってからTVを使用前の音量にしてみると驚くほど大きな音で、ご家族にこれを我慢させていたのかと驚いた。友人からも「大きな声を出さなくても話が通じるようになった」「最近、聞き返すことが減ったね」と言われ、今まで周囲の方々に気を遣わせていたことを自覚したそうです。
初めて補聴器を使うと、周りの音も自分の声も大きく感じて違和感があります。もっと耳が悪くなったら補聴器を考えようと思っている人は、スタートが遅れるほど効果を出すためにより強い音が必要で、より強い違和感があります。当然、慣れるための時間も長くかかりますし、言葉の聞き取り改善の上限が低下する場合があります。
聞こえに不自由を感じたり、周囲から難聴を指摘されたりするようになったら、耳鼻咽喉科で診察を受けて自分の聞こえの状態を把握することから始めてはいかがでしょうか。
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