補聴器を使っても聞きにくい場面があります
補聴器を使っても若い頃の不自由なく聞こえた耳に戻る訳ではありません。現在の聴力やどのような環境で使うかにもよりますが、良く聞こえる場合もあれば、聞きにくさが残る場面もあります。
補聴器の聞こえ方は、まわりの人がちょっとした話し方の気配りをするだけで、ぐっと良くなります。
また、暮らしの中でもご家族の方が少し気を使って欲しい場面がいろいろとあります。
そんな小さな心づかいをご紹介させていただきます。
お話をする時の心づかい
①大きな声は必要ありません
大きな声で話かけると補聴器がさらに大きく増幅するので、うるさいと感じてしまいます。聞きにくいようであれば、少し近づいて普通の音量で話しかけてみてください。
②ゆっくり、はっきり話しましょう
聴力が下がってしまうと早口やこもった声の会話を聞き取るのが難しくなります。ゆっくりと、言葉を区切って話をすることで理解がしやすくなります。
③違う言葉に言い換えましょう
言葉によって、聞き取りやすい言葉もあれば聞き取りにくい言葉もあります。
例えば『拍手』(はくしゅ)を『握手』(あくしゅ)と聞き間違えてしまうようであれば『拍手』→『手を叩く』と言い換えて伝えてください。
④正面から話をしましょう
口元の動きが見えると話が理解しやすくなります。お話をする時は正面から相手の顔を見てお話しましょう、左右の耳から音が入ってくるので両耳を使って言葉を理解することができます。
⑤話しかける時は合図をしてください
テレビや読書に集中している時に話しかけられると、健聴な人でも気がつかないことがあります。名前を呼ぶ、肩を叩くなど、ひと声かけてから話しを始めることが大切です。大勢で話をする時はさまざまな方向から声がするので、誰が話しているのか判断が難しくなります。合図を送り誰の言葉に注意を払って欲しいのかを伝えましょう。
補聴器への心づかい
①寝る前やお風呂の時は補聴器を外しましょう
補聴器は湿気と衝撃が苦手なため、使わない時や濡れてしまうような時は外すように声をかけましょう。
②補聴器の保管場所を決めておこう
ペットやお子さんが補聴器を誤飲してしまうことがあります、手の届かないところに置くようにしましょう。外して置いておく場所を決めて、乾燥ケースに入れる習慣をつけることが大切です。
③定期的なメンテナンスが大切です
補聴器をより良い状態で使うため、少なくても3ヶ月に1度はお店でクリーニングと点検をおすすめします。
④汗をかいた、水に濡れた時は拭いてください
スポーツや暑い日に汗をかいた場合、雨や雪にあたった時にはこまめに補聴器を拭いてあげてください。その後は乾燥ケースや専用の除菌乾燥器に入れて水分を抜きましょう。
使用者への心づかい
①飛行機や電車に乗る時はご注意ください
急に標高の高いところに行くときや、トンネルに入るときなど、気圧の影響で不快に感じたり、痛みを感じたりする場合は、一度外すと楽になります。
②病院で検査を受ける時は注意しましょう
MRIのように強い磁場が発生する検査は故障の原因になりますので補聴器を外すようにしましょう。同様にCT検査やレントゲン撮影、空港の金属探知機のように電磁波が発生するものも避けるようにしましょう。
③大勢で話す時は、真ん中に座ってもらいましょう
補聴器を使っている人が端に座ると、会話が聞き取りにくいことがあります。話している人の顔を正面から見ることが出来るように真ん中に座ってもらいましょう。 また、補聴器を片耳で使っている場合は補聴器をしていない側から話しかけないようにしましょう。
心づかいで補聴器はもっと聞こえる
補聴器は難聴を治すものではなく、低下した聴力を補う機器です。補聴器の聞こえ方は、まわりの人がちょっとした話し方の気配りをすることで、ぐっと良くなります。 大切なのは生活を共にする方の、ほんのちょっとの心づかい。
補聴器の持つ働きに『心づかい』を加えることで、今まで以上に家族や仲間との会話を楽しんだり、バリバリと仕事をしたり、趣味に没頭したり……。一日一日、積み重ねていく人生がもっと充実していくと思います。 補聴器は聞こえを改善することで、生活の質を向上させるための道具です。
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